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退職後の手続きで、期限があるのは4つだけ

独立の準備でいちばん取り返しがつかないのは、お金の計算ではなく「期限」です。過ぎると、選べたはずの道がひとつ消えます。数が少ないので、4つだけ覚えておけば足ります。

4つの期限(2026年9月時点)

退職日の翌日から 20日 ── 健康保険の任意継続

会社の健康保険を、退職後も最長2年続ける選択です。20日を過ぎると、この道は選べません(国民健康保険のみになります)。どちらが安いかは、前年の所得と扶養の人数で逆転します。両方の金額を出してから決めてください。市区町村の窓口で国保の見込み額を、協会けんぽ等で任意継続の保険料を聞けます。

退職日の翌日から 14日 ── 国民年金への切替

市区町村の窓口で手続きします。遅れると未納の期間ができ、将来の年金額に響きます。保険料を払うのが厳しい時期は、免除・納付猶予の相談もこの窓口でできます。

開業した年の 確定申告の期限まで ── 開業届

2026年1月1日以降に開業した人から、この期限に変わりました。それ以前は「開業から1か月以内」でした。古い記事が多く残っているので、日付を確かめてください。

開業から 2か月以内 ── 青色申告承認申請

1月1日〜15日に開業した場合は、その年の3月15日まで。ここを落とすと、その年は青色申告にできません。最大65万円の控除も、赤字を翌年以降に繰り越すこともできなくなります。独立1年目は赤字になりやすいので、繰り越せるかどうかは効きます。

順番

  1. 退職日が決まったら、その日のうちに4つの期限を書き出す(カレンダーに入れる)
  2. 健康保険は、2つの金額を並べてから決める(任意継続と国民健康保険。20日しかないので、退職前に見込みを聞いておく)
  3. 国民年金は14日以内。市区町村の同じ窓口で健康保険と一緒に済むことが多い
  4. 開業届と青色申告承認申請は、同時に出せる。迷うなら先に出す。取り下げはできます

期限のない、でも先に決めておくもの

雇用保険(失業給付)と開業の関係は、人によって扱いが変わります。「開業する予定がある」と伝えたうえで、ハローワークで自分の場合を確認してください。ここは一般論で決めないほうがよい場所です。

インボイス(適格請求書発行事業者)の登録は任意です。取引先が課税事業者かどうかで判断が変わります。急いで登録する前に、最初の取引先が決まってからでも間に合います。

なぜ、期限の話から書いたか

独立の準備というと、名刺やホームページ、どんな仕事をするかに目が向きます。けれど、それらはあとからいくらでも変えられます。変えられないのは、過ぎてしまった期限のほうです。

20日と14日は、退職直後のいちばん慌ただしい時期に来ます。だから、辞める前に書き出しておく。それだけで、選べる道が減りません。

数字のほうも、決めておく

手続きは期限を守れば終わります。難しいのは、その前の「いくら要るのか」のほうです。

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